先週のドル円は、米中貿易協議が進展し、対中国制裁関税の引き上げが延期されたこと。
アメリカ10-12月期の国内総生産(GDP)が前期比年率+2.6%と市場予想を大きく上回ったことから、ドル買い円売り(ドル高円安)が進みました。
結果、終わってみれば前週比で1円28銭程度のドル高円安となりました♪
ドルの下値は底堅く、レンジ相場が続きそうな今がiサイクル注文やトラッキングトレードを始めるチャンス!
目次
2019年2月25日週のまとめ
先週のドル円は、
【ネガティブ材料】
●各国中央銀行ハト派へ傾斜
●中国・欧州・インド経済の鈍化懸念
⇒世界経済の鈍化懸念は現実味を帯びている
●トランプ大統領「強すぎるドル求めず」とFRB批判
【ポジティブ材料】
●強いアメリカの経済指標
⇒アメリカ10-12月期GDPは予想以上!
●世界的株高
⇒ナスダック総合指数は10週連続の上昇!
●米中貿易協議の進展・期限延長への期待
●イギリス、EUからの離脱時期延期の可能性高まる
【中立材料】
●アメリカ利上げ休止の可能性
●アメリカ利上げ継続の可能性
⇒結局はデータ(経済指標)次第
と、ネガティブ材料よりもポジティブ材料が勝り、結果ドル円はドル高円安展開となりました。
結局ドル円では、週の終値はおよそ1ドル=111円94銭と、先週の終値110円66銭から1円28銭程度のドル高円安となり、この週の取引を終えています。
米朝首脳会談
ベトナム・ハノイで2月27-28日に渡って行われた米朝首脳会談は、合意に達することができず物別れに終わりました。
一部報道によると、北朝鮮は制裁の完全な解除を要求する一方、非核化については寧辺の核施設の廃棄以外の譲歩には応じなかった、とのこと。
リスク進行で円高が進むかと思われましたが、逆にトランプ大統領が安易な合意をしなかったからか、市場への影響は軽微でした。
アメリカ10-12月期GDP
アメリカ連邦政府機関閉鎖の影響で延期されていた、アメリカ10-12月期の国内総生産(GDP)は前期比年率で、
07-09月期:+3.4%
市 場 予 想:+2.2%
10-12月期:+2.6%!
と前期実績は下回ったものの、市場予想を大きく上回ったこと。
さらに2月シカゴ購買部協会景気指数も、
01月実績:56.7
市場予想:57.5
02月実績:64.7
と、こちらも市場予想を大きく上回ったことから、ドル買い(ドル高)がさらに進む結果となりました。
米中貿易協議の進展
3月1日に期限を迎える対中国制裁関税の引き上げなどを巡る米中貿易協議にて、トランプ大統領やクドロー国家経済会議(NEC)委員長がそれぞれ、
「米中貿易協議がかなり進展した」
「中国への関税引き上げを延期する」
と表明。
さらに一部報道によるとアメリカ政府高官から
「3月中旬に開催予定の米中首脳会談で貿易協定案署名も可能」
との見解を明らかにしたことから、リスク回避姿勢は後退。
リスクオン(リスクを取ってでもリターンを得る)の円売り(円安)が進みました。
結果ドル円は、112円台を回復し、さらに112円07銭-08銭まで上昇。
結局ドル円は、111円93銭-94銭でこの週の取引を終えています。
ドル円の推移
先週のドル円推移は、110円35銭-36銭から112円07銭-08銭でした。
ちなみに先々週のは、110円38線-39銭から110円94線-95銭です。
さらにその前の週は、109円68銭-69銭から111円12銭-13銭です。
参考までにその前は、109円42銭-43銭から110円15銭-16銭です。
ひとつおまけに前週、108円49銭-50銭から109円73銭-74銭です。
もうひとつおまけで、109円14銭-15銭から109円99銭-110円です。
2019年3月4日週の予想
今週のドル円は、底堅い推移が予想されます。
米中貿易戦争解決への期待や、弱いユーロ(ユーロ安ドル高⇒結果円安)が続くとみられることから、ドル高地合いは続くとみられます。
しかしドル買い(ドル高)材料も乏しく、上値は重い展開が予想されます。
今週の重要なアメリカ・日本のイベントは、
03月05日のアメリカ:2月 ISM非製造業景況指数
03月08日のアメリカ:2月 雇用統計
などが予定されています。
また欧州でも03月07日に欧州中央銀行(ECB)理事会が開催され、政策金利の発表があるなど、今週は月初めと言うこともあり、重要イベントが目白押しとなっています。
欧州中央銀行(ECB)理事会では、政策金利の据え置きが予想されているため、ここではやはり月に一度のお祭り(笑)、アメリカ雇用統計について語ります。
失業率
01月実績:4.0%
市場予想:3.9%
非農業部門雇用者数(前月比)
01月実績:+30.4万人
市場予想:+18.5万人
平均時給(前年同月比)
01月実績:+3.2%
市場予想:+3.3%
と、なかなか強気な予想となっています(汗
市場予想を上回るようだと、利上げ観測も再燃し、ドル買い(ドル高)材料となるでしょう。
米中貿易協議
米中貿易協議については、上記通り合意に向けて進展が見られたようですが、中国側が核心的利益で大幅に譲歩するとも思えません。
中国側の技術移転・補助金制度などにおける米中協議が長期戦となった場合、リスク回避としての安全通貨としてドルが買われやすい(ドル高になりやすい)状況となるでしょう。
アメリカ経済指標
今週はアメリカ2月ISM非製造業景況指数、2月雇用統計など、重要経済指標の発表が予定されています。
各指標が市場予想を大きく上回れば、追加利上げ期待からのドルへの支援材料(ドル高)となる見込みです。
ドルは年初来最高値更新中
ドル円は1日、1ドル=112円台を回復し年初来最高値を更新しました。
新たなドル買い材料が出てこなければ、一定の目途を達成したことで上値は重くなることが予想されます。
今週のレンジ予想
今週の予想レンジは、110円00銭から113円00銭までと予想します。
ちなみに先週は、109円50銭から112円50銭という予想でした。
(1ドル円為替見通しブログの1管理人の予想ね)
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FX(外国為替証拠金取引)の感想
普通首脳会談となれば、まずは事務方が詳細を詰めて合意に達し、あとは署名するだけと言うイベント的な催しで行うものですが、今回の米朝首脳会談は違ったようです。
上記通り、金正恩委員長の法外な直談判?により交渉は決裂。
朝鮮半島を巡る地政学リスクは払拭されず、リスク要因の円高になり得たのですが…市場は冷静そのもでしたね(笑
金委員長は平壌からハノイまで列車で。
トランプ大統領も飛行機ですが地球を半周して行った割には、成果は乏しいものでした。
ただ継続協議は続けられるそうですし、決裂したからと言って、北朝鮮が再び大陸間弾道ミサイルをぶっぱなす…とは思えないので、また市場も忘却の中に消えていくのでしょうね。
しかし、ベトナム近くのインドとパキスタンという核保有国同士で軍事衝突が起こっています。
民間航空機はパキスタン上空や、インドとの国境近くを避けて飛んでいることからも、南アジアの地政学リスクも高まりつつあります。
ただ…こちらも市場は冷静そのもですね…。
株価はNYダウ平均は前週比0.02%安とわずかながら10週ぶりに反落し、10週連続の続伸とはならなかったものの高値圏(26,000ドル台)で推移しており、昨年10月3日に付けた史上最高値(26,828.39ドル)に近づいてきています。
ナスダック総合指数は前週比0.90%高と10週連続の続伸を記録。
S&P500も0.39%高と5週連続の続伸となっています。
年初来ではNYダウ平均が11.10%高。
ナスダック総合が13.52%高。
S&P500が11.08%高と、かなり値を戻しています。
さらに注目の恐怖指数(VIX指数)は13.57と、昨年2018年12月24日に付けた36.07の3分の1近くまで低下。
先週の13.51と比べても…、僅かながら上昇も、ほぼ横横展開と言って良いでしょう(笑
(通常は10から20の間で推移する指数です)
市場も投資家も落ち着きを取り戻しつつあります。
この勢いで株高ドル高金利高展開となって欲しいものですね♪
個人的には特にアメリカ株価は本当に頑張れー!
(どこにでもある1ドル円為替見通しブログの1素人管理人の意見ですからね!)
iサイクル注文やトラッキングトレード運用設定時のドル円相場は、
短期:107円~114円程度のレンジ相場
長期:105円~115円程度のレンジ相場
と予想します。
iサイクル注文やトラッキングトレードは遊んでいる最中や寝ている最中でも自動で売買取引しているので、資金管理と設定さえしっかりしておけば、あとは見ているだけ、もしくは結果を確認するだけとなります(笑)
※iサイクル注文は外為オンラインの登録商標です。
※トラッキングトレードは外為オンラインからライセンス供与を受けたサービスです。