先週のドル円は、欧州・中国経済の減速懸念に加え、インド・オーストラリアなどにも減速懸念が強まり、世界経済の減速懸念がますます現実味を帯びてきました(涙
しかし、終わってみれば25銭程度のドル高円安でした(笑
ドルの下値は底堅く、レンジ相場が続きそうな今がiサイクル注文やトラッキングトレードを始めるチャンス!
目次
2019年2月4日週のまとめ
先週のドル円は、
【ネガティブ材料】
●中国・欧州・インド・豪州経済の鈍化懸念
⇒世界経済の鈍化懸念は現実味を帯びてくる
●米中貿易協議への期待後退
●各国中央銀行ハト派へ傾斜
【ポジティブ材料】
●世界的株高
(NYダウ工業株30種平均は7週連続の上昇!)
●強いアメリカの経済指標
●米朝首脳会談への期待
●米中貿易協議の期限延長の可能性
【中立材料】
●アメリカ利上げ休止の可能性
(ドルにとってはマイナスも、株価にとってはプラス!)
と、世界経済の減速懸念は、もう懸念を超えて現実味を帯びてきています。
結果リスク回避の円買い(円高)が進んだ訳ですが、同じくユーロ売りインドルピー売り豪ドル売りドル買い(ユーロ安インドルピー安豪ドル安ドル高)も進み、結果ドル円は僅かのドル高円安展開となりました。
結局ドル円では、週の終値はおよそ1ドル=109円77銭と、先週の終値109円52銭から25銭程度のドル高円安となり、この週の取引を終えています。
アメリカ貿易収支の改善
6日に発表されたアメリカ11月の貿易収支において
10月実績:-557億ドル
市場予想:-540億ドル
11月実績:-493億ドル
と予想以上に赤字幅の縮小が進んでいることが確認されたことから、アメリカ経済の好調さが再確認され、また今後の経済成長に対する期待からドル買い(ドル高)が進みました。
世界経済の減速懸念
しかし欧州委員会やインド準備銀行、オーストラリア準備銀行などが相次いで経済成長やインフレ見通しを下降修正したため、世界経済の鈍化懸念がより一層強まり、各通貨に対し、リスク回避のドル買い円買い(ドル高円高)が進みました。
米中貿易協議
週前半、アメリカ国家経済会議(NEC)のクドロー委員長が、米中貿易協議の合意について「距離がある」との認識を示したことから、3月1日の期限内までの合意対する期待は後退。
リスク回避の円買い(円高)が進みました。
しかし週後半、米中貿易協議の協議期限延長の可能性が出てきたことや、米朝首会談への期待から、リスク回避のドル売り円買い(ドル安円高)は後退していきました。
結局ドル円は、109円76銭-77銭でこの週の取引を終えています。
ドル円の推移
先週のドル円推移は、109円42銭-43銭から110円15銭-16銭でした。
ちなみに先々週のは、108円49銭-50銭から109円73銭-74銭です。
さらにその前の週は、109円14銭-15銭から109円99銭-110円です。
参考までにその前は、107円98銭-99銭から109円88銭-89銭です。
ひとつおまけに前週、107円76銭-77銭から109円08銭-09銭です。
もうひとつおまけで、104円86銭-87銭から111円40銭-41銭です。
2019年2月11日週の予想
今週は、確かにアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ休止観測により、ドルは売られやすい(ドル安に進みやすい)状況ではあるものの、欧州経済や中国経済の減速懸念・イギリスの合意なき欧州連合(EU)からの離脱への警戒感から、リスク回避・安全志向のドル買い(ドル高)も進みやすく、レンジ相場が続きそうです。
(ユーロ安ポンド安ドル高が進み、ドル円でもドル高となる可能性がある)
今週の重要なアメリカ・日本のイベントは、
02月13日のアメリカ:1月消費者物価指数(CPI)
02月14日のアメリカ:12月小売売上高
などが予定されています。
アメリカ1月消費者物価指数(CPI)では前年同月比で、
12月実績:+1.9%
市場予想:+1.5%
同消費者物価コア指数(CPIコア)では同じく、
12月実績:+2.2%
市場予想:+2.1%
となっています。
特にCPIコアが市場予想を下回れば、アメリカ経済の成長鈍化懸念が強まり、利上げ休止観測も一段と高まり、ドル売り(ドル安)が進む可能性が高いです。
CPI・小売売上高
アメリカの労働市場は堅調さを維持しているものの、景況感は米中貿易戦争の影響からか悪化してきており、引き続き経済指標が今後の判断基準となります。
特に1月消費者物価指数(CPI、市場予想は上記参照)や、12月小売売上高(市場予想:前月比+0.1%)などの重要経済指標が、市場予想を下回れば、利上げ休止観測をより意識したドル売り(ドル安)が進む可能性が高いです。
欧州経済の減速懸念
ただ、欧州経済の鈍化懸念は根強く、現に欧州委員会はイタリアやドイツなどの域内主要国の経済成長率を軒並み下方修正しました。
結果、今後も経済格差を見込んだユーロ売りドル買い(ユーロ安ドル高)は続くものと思われます。
今週14日に発表される、ドイツ10-12月期国内総生産(GDP速報値)やユーロ圏10-12月期域内総生産(GDP改定値)が市場予想を下回る場合、ユーロ売りドル買い(ユーロ安ドル高)はより一層強まることでしょう。
イギリスのEU離脱協議の行くヘ
さらに同じく14日にはイギリス議会において、イギリス政府による欧州連合(EU)離脱に関する修正案の議会採決が予定されています。
再度否決された場合、合意なきEUからの離脱の可能性が高まり(※)、ポンド売りドル買い(ポンド安ドル高)が進みそうです。
影響を受けやすいユーロもユーロ安ドル高に進む可能性が高いため、その場合リスク回避のドル買い円買い(ドル高円高)が進みやすく、結果ドル円為替ではドルは底堅く推移しそうです。
(※)
現地のメディアは否決される公算大と報道。
アメリカ政府機関閉鎖リスク
トランプ大統領の選挙公約の一つであるメキシコとの国境の壁建設を巡る費用についてトランプ大統領は諦めている訳ではなく、先月サインしたつなぎ予算の期限も今週末2月15日までとなっています。
しかし市場では連邦政府機関の閉鎖は織り込み済みなところもあり、再びアメリカ連邦政府機関が閉鎖されるリスクは高いものの、政府機関の再閉鎖を警戒したリスク回避的なドル売り(ドル安)が進む可能性は低いとの認識となっています。
今週のレンジ予想
今週の予想レンジは、108円00銭から111円00銭までと予想します。
ちなみに先週も、108円00銭から111円00銭という予想でした。
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トラッキングトレードは管理人も利用中
FX(外国為替証拠金取引)の感想
今、経済が好調な国ってアメリカとカナダくらいでしょうか?
後は軒並み良くて横ばい、ほとんど下降修正、もしくは下方向への見込みとなっています。
今週各国は、経済成長・インフレ見通しを下降修正させました。
まずは欧州員会。
2019年のユーロ圏の経済成長率を昨年11月時点の+1.9%から+1.3%へ引き下げ。
同じく2020年の経済成長も+1.7%から+1.6%へと引き下げました。
また、中国の景気減速、そしてイギリスによる欧州連合(EU)からの離脱次第では、さらに下降修正せざるを得ない、としています。
(「中国は予想以上の速いペースで経済が減速する可能性がある」としています)
次にインド。
7日にインド準備銀行(中央銀行)で行われた政策決定会合で、予想外に政策金利を年6.25%へ0.25%へ引き下げました。
当面の金融政策姿勢も引き締めから中立に変更し、さらなる利下げにも含みを残しています。
インド経済は停滞気味であり(それでも7%台成長)、ダス総裁も「民間投資や消費の拡大を促すため」と景気を刺激するための利下げとしています。
最後にオーストラリア。
今まで「次の動きは利下げよりも利上げ」としていたのを「政策金利は上下どちらの方向にも向かう可能性」へと変更。
インドと同じく金融政策姿勢を引き締めから中立に変更しています。
さらに利下げにも含みを残しています。
市場ではオーストラリアの政策金利は2020年終盤まで据え置きとの声が聞こえています。
欧州もオーストラリアも、日本もアメリカも中国経済の減速が原因としていところが興味深いですね。
アメリカと中国による覇権争いも絡んでくるので、即解決!は難しいかとは思いますが、株にも為替にも投資強いている身としては、なんとか軟着陸して欲しいものです。
しかし注目の恐怖指数(VIX指数)は15.72と、昨年2018年12月24日に付けた36.07の半分以下、先週の16.14と比べても、さらに低下しています。
市場も落ち着きを取り戻しつつあります。
この勢いで株高ドル高金利高展開となって欲しいものですね♪
個人的には特にアメリカ株価は本当に頑張れー!
(どこにでもある1ドル円為替見通しブログの1素人管理人の意見ですからね!)
iサイクル注文やトラッキングトレード運用設定時のドル円相場は、
短期:105円~112円程度のレンジ相場
長期:105円~115円程度のレンジ相場
と予想します。
iサイクル注文やトラッキングトレードは遊んでいる最中や寝ている最中でも自動で売買取引しているので、資金管理と設定さえしっかりしておけば、あとは見ているだけ、もしくは結果を確認するだけとなります(笑)
※iサイクル注文は外為オンラインの登録商標です。
※トラッキングトレードは外為オンラインからライセンス供与を受けたサービスです。